毎年この時期のギャラリーは、石川県能登半島で自給自足生活を実践する村田和樹さんたち"よろみ村"の収穫祭だ。といって、目を奪われるほどの名品珍品が出展されるわけではなく、送られてくるのはせいぜい米と、藍染め柿渋染めの施された布製品等である。ギャラリーでの収穫祭も10年以上になるのだが、誠実かつ質朴な姿勢は不変。ぞくぞくと新製品やら話題作が輩出、有り余るモノにとり囲まれてしまった現代人にとり「必要最低限度」というのはたいへん新鮮である。 曹洞宗、つまり禅宗の僧侶である村田さん以下村人達の一日は座禅で始まる。とかく宗教絡みの集団生活というとオカルトめいた強制を想像するが、ここの場合全体参加はこの座禅だけ。その後はそれぞれの自由意志で、田んぼの草取りや炭焼きなどに向かうという。こうした自由を認め、かつ"祈りと労働"から生まれる生産物は、我々が陥ってしまった経済効率優先マネー原理主義の対極にあるものだろう。
能登の手つかずの原野に斧とクワを入れ田となすところから始まって30年、化学肥料や農薬と無縁であり続けたよろみ米が今年もギャラリーに届いてる。
よろみ村収穫祭"自然を生きる"展
10月29日から11月3日まで
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