ギャラリー前のイングリッシュガーデン...といっても薔薇一本とラベンダー一株だけだが...今そのラベンダーが見事だ。どこから来るのかひらひら白い蝶が二三匹舞っていて、久しぶりに心和む。しかし、そう和んでばかりいられないのが昨今の元町情勢、言わずと知れた二十間坂のカニ店騒動である。
一昨日、キタムラ社長が記者会見、来月20日までに「二十間坂女神像」を撤去すると発表したそうだ。都市景観課からも解決したむねの報告があり、これに関してはウソ偽りや間違いではなかろう。行政に提出した六団体一個人の陳情、要望書でも全てこの像の撤去を求めてるし、行政も景観審議会の答申を受けて撤去を指導してたわけだから何を今さらという感。新聞報道では函館観光大使の演歌歌手のアドバイスもあって撤去を決めたとある。
もう一つのきっかけは「函館の歴史的風土を守る会」が話し合いに応じた点だ。北村社長は撤去条件に住民との話し合いを求めていたわけで、行政側の強い要請もあったのだろう、それに会長と事務局長が応じたのである。
これら陳情や要望は全て市長や市議会あてに提出されたものである。要約すれば、景観条例がありながら何故このような事態に立ち至ったのかであり、市民の豊かな歴史的環境に誇りを持って住み続ける権利はどこに消えたのかを問うものだ。返答をもらうとすれば市民代表の市議会議員と、こうした事態を招いた行政責任者としての市長なのである。確信犯的行為にも思えるけれど、いわば北村社長だってある意味被害者だろう、そんな被害者同士を話し合いのテーブルに座らせて解決を図るというのは行政の責任逃れと言って良い。
聞くところによれば、歴風会は北村社長に問い詰められ「汚水や騒音などに関する要望は周辺住民から聞いた話をそのまま要望書にしただけで、実際に検分したわけではない...」と返答したという。何の理論武装もせず、行政の依頼があったからと、北村社長の言い訳を聞かされに出かけたという構図だ。
この像に関しては業者にも落ち度があった。高い工作物設置には届け出が必要なのだがそれを怠っていた。そこを攻められたら社長も辛いところ。だが像など移動可能だし、設置費用など知れたものだ。しかし事の本質は建物デザインや看板の質にあり、こうしたより重要な問題は行政の指導の結果生まれたものだ。あろう事か200万円の奨励金まで貰っているわけで、いわば行政のお墨付きを戴いてるのである。であるからして行政は像の撤去に拘った...というより、これしか出来なかったというのが本音であろう。像は撤去させたし、環境問題に関してはその事実があれば随時指導する。建築物や看板に関しては景観条例の見直しを含めて今後の課題として...というのが幕引きのシナリオに違いない。
景観を作るのに10年かかる。そして風景に育つのに100年、風土となるには1000年かかるという。しかし、こうして函館が世界に誇る唯一の資産が消えて行くのである。だが諦めてはならないわけで、まだ方法はいろいろある。みなさんにも協力いただきたいと切に願うが、まずは下記のアドレスにアクセスして戴きたい。
http://www.shomei.tv/project-1574.html