ピースサイン!ギャラリー催しのご案内の最近のブログ記事
ピースサイン!世界中が騒然としている。言わずと知れた金融メルトダウン症候群だ。物々交換に代わって便宜的に発生したものだろうが、そのマネーが増殖し巨大化し、気がつけば肝心の実体経済をすっかり乗っ取ってしまったらしい。過去の記憶や未来の夢をはじめ、質や価値や想いの多様性が姿を消し、貪欲マネーが主役になりひたすら別なマネーを求め合ってるわけだ。
紙幣や硬貨は別にして投資家や投資銀行間を動き回るマネーには質量がない。それはただの数値として電線や光ファイバーに乗り瞬時に行き来する情報だ。情報としてのマネーたちだが、マーケットを舞台にやがて次第に偏在し集中し巨大化する。質量を持たないはずのマネーが、しかしこうなるととてつもない重力を持ち始め、やがてブラックホールとなり、周辺に存在するあらゆるものを飲み込む。個人的良心、アマゾンの熱帯雨林、アルプスの氷河、オゾンホールなど何でも飲み込む。光まで飲み込むわけだからいったい我々に何が起こってるのかさえ見えなくなる。
この企画展は2008年正月も開催した。新年にとてもふさわしい催しだと気に入っている。先に書いた金融メルトダウンだが、こうした災厄はそもそもが全ての質を量に還元してしまったその結果だろう。すべてをマネーに還元したからだ。これは時間にだって言えるわけで、量的な概念としてしかみなかった時間にも実は多様な「質」があったはずなのだ。だから新年くらいはじっくりとその多様で豊かな時間を取り返し、触れ、勇気を取り戻してほしいし未曾有の危機を乗り越えてほしいと願っている次第だ。リビングワールドの西村さん、佐藤国男さん、丹保健司さんは昨年に続いてだが、今年新しく川添洋二さんが「時間採集」と「結んだ時間」という印象深い作品を出展してくれた。
開催は一月末日まで
10:00 open / 19:00 close
水曜定休

幾度書いたか知れないが、とにかくこのギャラリーは三つの教会に接している。プロテスタントのヨハネ教会、ロシア正教のハリストス正教会にカトリック教会だ。店主の人格にまで作用した風はいまのところないけれど、鳴り渡る鐘の音に耳を澄ませば神妙かつ自省的な気分になってくる。
例年この時期のギャラリーはクリスマスにちなんだ作品が集まる。ここで作品展を持った作家たちが、鐘の鳴り響く元町を思い出し製作した作品たちが届くのだ。印刷された紙切ればかりをアリガタがったその結果辿り着いたのが地獄の3丁目...という現代、手のワザと汗と愛情とで仕上げる「モノ」の持つチカラにぜひ触れて頂きたい。
「元町で育ったクリスマスの工芸品展」
12月25日まで
10:00open/19:00close
水曜定休
羊毛を石けん水で成型加工するフェルト工芸は、英国やモンゴル、中近東などの放牧民たちが生み出した生活技術です。函館在住の作家棚上さんは生活を楽しくする色彩豊かな作品たちをたくさん作り上げました。
「棚上倍代のフェルト工芸展...羊たちの夢」
10月30日から11月11日まで
10:00 open / 19:00 close
水曜定休日
石川県能登半島で自給自足の生活を実践する村田和樹さんたち"よろみ村"の今年の収穫祭です。禅宗の僧侶である村田さん以下村人たちの一日は座禅から始まりますが、こうした"祈りと労働"から生まれたモノたちは私達が陥ってしまった経済効率歳優先マネー原理主義社会の対極にあるもの。今年も原野を開墾して田とし、有機肥料だけで育てた"よろみ米"やくわの実やさくらの実ジャム、炭、木酢液、藍染め綿入れや柿渋初め手提げ袋などが届きましたのでお知らせ申し上げます。
「よろみ村収穫祭」
会期10月15日から26日
10:00 open / 19:00 close
水曜定休
小樽市を根城に活躍中の作家、山口保さん主宰の工房Merry goroudの作品展が開催中だ。山口さんは飛騨の出身だが、学生運動に深く関わり過ぎてヨーロッパに逃避、スエーデンのサーカス団に潜り込み少なくない時間を過ごしている。帰国後小樽に居を構えるのだが、そこでまた小樽運河保存運動に深く関わる。小樽の冬の風物詩に育った「ゆきあかりの街」も山口さんが生みの親であり、現在は市議会議員でもある。
「メリーゴーランドの木彫工芸展」
10月6日から14日まで
10:00open / 19:00close
函館にはゆっくりとおだやかな時間が流れてる。この都市を訪れる多くの方々はそう仰るし、店主もそう思ってる。表現が面倒なせいかガイドブックや観光ポスターになる事はないが、とにかく函館の本質が時間にあるというのは間違いない。年末年始、人々は去りにし過去を悔いたり明日に希望を抱いたりするわけで、この小さなギャラリーでも時計や時間の企画展を恒例にしてきたのである。
佐藤国男さんと丹保健司さんは函館在住だ。佐藤さんは彫刻板絵の時計、そして丹保さんは木やステンレスの枠にガラス玉を埋めた文字盤の時計である。名付けた大仰なタイトルに我ながらたじろいでる店主だが、それを救ってくれたのが東京在住リビングワールド西村佳哲・たりほ夫妻だ。砂時計という隠しワザで「100kgの塵が宇宙から地球に降る時間」や「太陽光と月光が地球に辿り着く時間」、「百個の星が宇宙から消える時間」「フリーダイビングの世界記録が水深100メートルを超えた際の潜水時間」などという魅力的な「可視化された概念」を出展してくれた。また国立天文台の協力を受け、ガラスキューブに8万個の恒星をレーザー彫刻した「太陽系のソト/銀河系」という美しい作品もある。
百億年単位でゆっくり離散集合する宇宙の法則の中に、砂粒よりも儚げなギャラリーの日常が組み込まれてるらしいのを感じてとてもおだやかな気持ちになった。目覚めさせられ、未熟で愚かしい人類である事もしばし忘れ、神の視線に似た悠久の時間を見せてもらった気がしている。
「函館時間・地球時間・宇宙時間展」
1月3日から29日まで
10:00 open / 19:00 close
水曜定休
