足を延ばせば・・・の最近のブログ記事

 空から降る雨雪が地下深く浸潤する。それがマグマに触れて高圧蒸気となるわけだが、それを探り当て地上に導き発電タービンを回すと5万キロワットの電気が生産される、そう説明された。先週の定休日、森町濁川地熱発電所見物では究極のサステイナビリテイを間近に見た思いがした。
 今週の定休日は知内町探訪だった。小雪舞う津軽海峡を左に眺め、ワーグナーなど聴きつつ一時間ほど走るとそこが知内町だ。ここから左折してさらに海沿い絶壁の道を走ると小谷石という集落に辿り着く。ここで道路は行き止まりになるのだが、自然の要塞が強敵道路行政を撃退してきた地でもある。この先には、ウニやアワビもだがヒグマやモモンガや岩魚やマムシたちが太古の昔から進歩と無縁で過ごしてる希少な聖域なのである。
 知内町湯の里地区というのがある。名が示すとうり温泉が湧出し、今も一軒だけ残る温泉宿には知内温泉と表示されていた。800年の歴史を誇る北海道最古の温泉だそうだ。名湯の効能や由来などに目をやり、地下深くから湧き出す湯に肩まで浸かり静かに目を閉じると地熱発電所が思い出され、自前の体内発電機が動き始めた気がした。


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 函館からなら車で約1時間、噴火湾沿いの国道から左折して幾重かに曲がりくねった峠道を走るとそこが森町濁川だ。周囲が山に囲まれた盆地で、典型的なカルデラ構造である。集落らしき部分もあるが、7軒の温泉や地熱利用のビニールハウスや水田などがのんびりおだやか、まるで隠れ里の様に散在する。立ち寄った森地熱発電所の担当者に説明を受けたのだが、ここは土砂が噴火口を埋めて出来た土地なわけで、炭火コンロの上の網ワタシというイメージも湧いてくる。
 地熱発電だが、積もった雪や降った雨が地下深くに浸透しマグマに触れて加熱され、高温高圧状態で地熱貯留槽に大量に蓄積されてるそうだ。そこに3千数百メートルの金属パイプを打ち込み、蒸気と熱水を地上に取り出しこれをエネルギーにして発電機を回転させる仕組みだ。そして使用済みの廃水だが還元井で再び地中深く戻され、これもやがてまたマグマに触れて加熱加圧されて...、と、H2Oは固体になったり液体になったり気体になったりしつつ、地下のマグマが存在する限り幾度も発電作業を助ける事になるのだ。
 こうした地質工学的な仕掛けを頭の中で思い描くととても平穏な気持ちになる。カネがカネを生むという詐欺行為を金融工学と称して無反省にむさぼり食った資本主義、そうして作り上げた借金にまた借金を重ねて気が付けば天文学的な底なし地獄にはまり込んでしまった人類、その一人であるけれどしかし少しだけ救われた気分が湧いてくる。

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